鈍色にびいろの空そらを 低ひくく飛とぶ鳥とりが
短みじかく啼ないてゆきます 真昼まひるの雨あめ
遠とおくで季節きせつのかわりゆく音おとを
独ひとりきり聴きいている午后ごご
手紙てがみを書かきます 少すこしつらいです
離はなれて暮くらしてる あなたが見みえない
私わたし元気げんきです 本当ほんとうは嘘うそです
書かけない言葉ことばを 読よんでください
咲さいてよいのか 枯かれてよいのかわからない
うらみがましい文字もじになるのがやるせない
窓まどの外そと 宙そら高たかく 音おともなく 桐きりの花はな
浅薄せんぱくな色いろに やせてゆく心こころ
あなたにはけして 見みせたくない顔かおで
カステラの色いろに 珈琲こーひーの湯気ゆげに
いらだつ自分じぶんがせつない
例たとえばあなたに 裁さばかれるのなら
疑うたがいもせずに うなずけるはずです
忘わすれていいです 今いまのは嘘うそです
抱だきしめてください 嘘うそでもいいから
待まてというなら 二に千年せんねんでも待まちましょう
去されというなら 夕暮ゆうぐれ迄までに消きえましょう
ひとことで かまわない 返事へんじを ください
咲さけというなら 二に千年せんねんでも咲さきましょう
散ちれというなら 夕暮ゆうぐれ迄までに散ちりましょう
窓まどの外そと 宙そら高たかく 音おともなく 桐きりの花はな
鈍色nibiiroのno空soraをwo 低hikuくku飛toぶbu鳥toriがga
短mijikaくku啼naいてゆきますiteyukimasu 真昼mahiruのno雨ame
遠tooくでkude季節kisetsuのかわりゆくnokawariyuku音otoをwo
独hitoりきりrikiri聴kiいているiteiru午后gogo
手紙tegamiをwo書kaきますkimasu 少sukoしつらいですshitsuraidesu
離hanaれてrete暮kuらしてるrashiteru あなたがanataga見miえないenai
私watashi元気genkiですdesu 本当hontouはha嘘usoですdesu
書kaけないkenai言葉kotobaをwo 読yoんでくださいndekudasai
咲saいてよいのかiteyoinoka 枯kaれてよいのかわからないreteyoinokawakaranai
うらみがましいuramigamashii文字mojiになるのがやるせないninarunogayarusenai
窓madoのno外soto 宙sora高takaくku 音otoもなくmonaku 桐kiriのno花hana
浅薄senpakuなna色iroにni やせてゆくyaseteyuku心kokoro
あなたにはけしてanatanihakeshite 見miせたくないsetakunai顔kaoでde
カステラkasuteraのno色iroにni 珈琲kôhîのno湯気yugeにni
いらだつiradatsu自分jibunがせつないgasetsunai
例tatoえばあなたにebaanatani 裁sabaかれるのならkarerunonara
疑utagaいもせずにimosezuni うなずけるはずですunazukeruhazudesu
忘wasuれていいですreteiidesu 今imaのはnoha嘘usoですdesu
抱daきしめてくださいkishimetekudasai 嘘usoでもいいからdemoiikara
待maてというならtetoiunara 二ni千年sennenでもdemo待maちましょうchimasyou
去saれというならretoiunara 夕暮yuuguれre迄madeにni消kiえましょうemasyou
ひとことでhitokotode かまわないkamawanai 返事henjiをwo くださいkudasai
咲saけというならketoiunara 二ni千年sennenでもdemo咲saきましょうkimasyou
散chiれというならretoiunara 夕暮yuuguれre迄madeにni散chiりましょうrimasyou
窓madoのno外soto 宙sora高takaくku 音otoもなくmonaku 桐kiriのno花hana