閑しずかな日ひだまりに並ならんだ ささやかな鉢植はちうえの様ように
老人ろうじんたちは おだやかに吹ふいて来くる 風かぜを聴きいてる
遠とおい昔むかしのことの方ほうが ずっと確たしかに憶おぼえている
遠とおざかる風景ふうけいは何故なぜか 初はじめて自分じぶんに優やさしい
生うまれた時ときに母ははが 掌てのひらに与あたえてくれた
小ちいさな宇宙うちゅうだけがいつも 私わたしの支ささえだった
こうして今いますべてを越こえて
しぼんだ掌てのひらに残のこったのは
父ちちの文字もじで おまえの命いのちと書かかれた
夢ゆめ一いち匁もんめ
生うまれ来きた生命せいめいよ すこやかに羽はばたけ
悲かなしみの数かずだけをけして かぞえてはいけない
父ちちと母ははが伝つたえた愛あいに 抱だきしめられた子供こどもたちよ
みつめてごらん その手てに小ちいさく光ひかる
夢ゆめ一いち匁もんめ
閑shizuかなkana日hiだまりにdamarini並naraんだnda ささやかなsasayakana鉢植hachiuえのeno様youにni
老人roujinたちはtachiha おだやかにodayakani吹fuいてite来kuるru 風kazeをwo聴kiいてるiteru
遠tooいi昔mukashiのことのnokotono方houがga ずっとzutto確tashiかにkani憶oboえているeteiru
遠tooざかるzakaru風景fuukeiはha何故nazeかka 初hajiめてmete自分jibunにni優yasaしいshii
生uまれたmareta時tokiにni母hahaがga 掌tenohiraにni与ataえてくれたetekureta
小chiiさなsana宇宙uchuuだけがいつもdakegaitsumo 私watashiのno支sasaえだったedatta
こうしてkoushite今imaすべてをsubetewo越koえてete
しぼんだshibonda掌tenohiraにni残nokoったのはttanoha
父chichiのno文字mojiでde おまえのomaeno命inochiとto書kaかれたkareta
夢yume一ichi匁monme
生uまれmare来kiたta生命seimeiよyo すこやかにsukoyakani羽haばたけbatake
悲kanaしみのshimino数kazuだけをけしてdakewokeshite かぞえてはいけないkazoetehaikenai
父chichiとto母hahaがga伝tsutaえたeta愛aiにni 抱daきしめられたkishimerareta子供kodomoたちよtachiyo
みつめてごらんmitsumetegoran そのsono手teにni小chiiさくsaku光hikaるru
夢yume一ichi匁monme