遠とおい別わかれの さびしさに
今日きょうも重かさねる 草くさまくら
そぞろ歩あるけば 大和路やまとじの
野辺のべに傾かたむく 路みちしるべ
――この世よの愛あいの はかなくて
つらいばかりの 想おもい出では
どこに埋うめたら いいのやら
ひとり尋たずねる 野仏のぼとけに
誰だれがあげたか 桃ももの花はな
――うす紅べに色べにいろも 悲かなしくて
せめてどこまで 行いったなら
胸むねの愁うれいは 消きえるのか
いつか日ひ昏こんれる 大和路やまとじに
霞かすみたなびく 畝傍うねび山やま
――この世よの旅たびの はてなくて
遠tooいi別wakaれのreno さびしさにsabishisani
今日kyouもmo重kasaねるneru 草kusaまくらmakura
そぞろsozoro歩aruけばkeba 大和路yamatojiのno
野辺nobeにni傾katamuくku 路michiしるべshirube
――このkono世yoのno愛aiのno はかなくてhakanakute
つらいばかりのtsuraibakarino 想omoいi出deはha
どこにdokoni埋uめたらmetara いいのやらiinoyara
ひとりhitori尋tazuねるneru 野仏nobotokeにni
誰dareがあげたかgaagetaka 桃momoのno花hana
――うすusu紅beni色beniiroもmo 悲kanaしくてshikute
せめてどこまでsemetedokomade 行iったならttanara
胸muneのno愁ureいはiha 消kiえるのかerunoka
いつかitsuka日hi昏konれるreru 大和路yamatojiにni
霞kasumiたなびくtanabiku 畝傍unebi山yama
――このkono世yoのno旅tabiのno はてなくてhatenakute