Reborn ～嘘つき～ 歌詞 さだまさし ふりがな付

置おき去ざりにした夢ゆめと
昨夜さくや街まちで出会であった
そのとき綺麗きれいな花はなが枯かれてゆく時ときの
悲かなしみが染しみてくる匂においがした
切せつない記憶きおくみたいにね

置おき去さられた夢ゆめ同士どうしの
ドッペルゲンガーなんぞ
毎日まいにち街まちのそこら中じゅうで起おきていることさ
老おいぼれて落おちぶれた哀あわれな僕ぼく自身じしんと
僕ぼくとがたった今いまも すれ違ちがったばかり

ああ僕ぼくは幾いくつ君きみを
傷きずつけてきたんだろう
ああ僕ぼくは幾いくつ君きみを
がっかりさせたんだろう
言いい訳わけじゃ無ないが僕ぼくには
大切たいせつな夢ゆめだったのに
君きみには嘘うそでしかなかったなんて

東京とうきょうで見みた夢ゆめを
故郷ふるさとに押おしつけるような
身勝手みがってな道みちの上うえを
ひたすらに生いきたけど
思おもい通どおり生いきるなんて
僕ぼくには乱暴らんぼうに見みえて
誰だれかを傷きずつけまいと
庇かばう手てが却かえって人ひとを傷きずつけてきた

浅あさはかで無知むちで蒙昧もうまいな生いき方かたを
まだ変かえられるだろうか
幾いくつも後悔こうかいはあるけど
そう悪わるい人生じんせいじゃなかった
でもやり直なおすかと聞きかれたら
胸むねを張はって断ことわるよ
ただし君きみのことだけは別べつにして

ああ僕ぼくは幾いくつ君きみを
幸しあわせに出来できたんだろう
ああ僕ぼくは幾いくつ君きみを
喜よろこばせることが出来できたんだろう
数かぞえれば数かぞえるほど
悲かなしみが増ふえるばかり
君きみの笑顔えがおだけ数かぞえたいよ

ああ夢ゆめと嘘うその国境こっきょうは何処どこにあるんだろう
ああ幸しあわせと悲かなしみの国境こっきょうは何処どこにあるんだろう
夢ゆめが嘘うそに変かわらない道みちと
幸しあわせが悲かなしみに変かわらない道みちを
誰だれか僕ぼくに教おしえてくれないか

置おき去ざりにした君きみの夢ゆめと
さっき街中まちなかですれ違ちがった
愛いとしいほど上機嫌じょうきげんで
とても美うつくしかった