楽曲・タイトル |
アーティスト |
歌詞・歌い出し |
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中島みゆき
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なぜ めぐり逢うのかを 私たちは なにも知らない いつ
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中島みゆき
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風の中のすばる 砂の中の銀河 みんな何処へ行った 見送られることもなく 草原のペガサス
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中島みゆき
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あの蒼ざめた海の彼方で 今まさに誰かが傷んでいる まだ飛べない雛たちみたいに 僕は この非力を嘆いている
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中島みゆき
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今は こんなに悲しくて 涙もかれ果てて もう二度と笑顔には なれそうも
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中島みゆき
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君が涙のときには 僕はポプラの枝になる 孤独な人につけこむようなことは言えなくて 君を泣かせたあいつの正体を僕は知ってた ひきとめた僕を君は振りはらった遠い夜
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中島みゆき
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私の帰る家は あなたの声のする 街角 冬の雨に 打たれて
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中島みゆき
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あたし中卒やからね 仕事を もらわれへんのやと書いた 女の子の手紙の文字は とがりながらふるえている
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中島みゆき
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僕のことばは意味をなさない まるで遠い砂漠を旅してるみたいだね ドアのあかないガラスの城で みんな戦争の仕度を続けてる 旅をすること自体
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中島みゆき
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手すりのない橋を 全力で走る 怖いのは 足元の深い峡谷を見るせいだ 透きとおった道を
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中島みゆき
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口をきくのがうまくなりました どんな酔いしれた人にでも 口をきくのがうまくなりました ルージュひくたびにわかります
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中島みゆき
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なつかしい人々 なつかしい風景 その総てと離れても あなたと歩きたい 嵐吹く大地も
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中島みゆき
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語り継ぐ人もなく 吹きすさぶ風の中へ 紛れ散らばる星の名は 忘れられても ヘッドライト・
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中島みゆき
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知らない言葉を 覚えるたびに 僕らは大人に近くなる けれど最後まで 覚えられない
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中島みゆき
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泣きながら電話をかければ バカな奴だとなだめてくれる 眠りたくない気分の夜は 物語をきかせてくれる とてもわがままな私に
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中島みゆき
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マリコの部屋へ 電話をかけて 男と遊んでる芝居 続けてきたけれど あのこもわりと
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中島みゆき
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街に流れる歌を聴いたら 気づいて 私の声に気づいて 夜にさざめく 灯りの中で
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中島みゆき
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うらみますうらみます あたしやさしくなんかないもの うらみますいいやつだと 思われなくていいもの
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中島みゆき
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愛より急ぐものが どこにあったのだろう 愛を後回しにして何を急いだのだろう 甘えてはいけない 時に情は無い
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中島みゆき
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地下鉄の海へ流れ込む人の流れに身をまかせ 今日も流れゆく流れゆく心のぬけがら 互いに誰もがまるで人のいない砂漠をゆくように うまくすり抜けてすり抜けて触れあわず流れゆく 突然袖引かれ見れば
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中島みゆき
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さあママ 町を出ようよ 激しい雨の夜だけど 仕度は 何もないから
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中島みゆき
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ララバイ ひとりで 眠れない夜は ララバイ あたしを
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中島みゆき
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途に倒れて だれかの名を 呼び続けたことが ありますか 人ごとに言うほど
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中島みゆき
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常夜灯が点いているから あたし泣かないわ 常夜灯が点いているから あたし泣かないわ もう二度とあの人が通って来ない曲がり角を
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中島みゆき
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その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな
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中島みゆき
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何ンにつけ 一応は 絶望的観測をするのが癖です わかりもしない望みで 明日をのぞいてみたりしないのが癖です
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中島みゆき
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夢なら醒めるいつかは醒める 見なけりゃよかったのにと言われても それでも夢が醒めるまでのあいだ 見てたことを幸せと呼びたいわ あなたの町が窓の向こうで星のように遠ざかる電車で思います
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中島みゆき
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ひとりでも私は 生きられるけど でも だれかと ならば
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中島みゆき
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縁ある人 万里の道を越えて 引き合うもの 縁なき人 顔をあわせ
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中島みゆき
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悲しみばかり見えるから この目をつぶすナイフがほしい そしたら闇の中から 明日が見えるだろうか 限り知れない痛みの中で
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中島みゆき
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長い髪が好きだと あなた昔だれかに話したでしょう だから私こんなに長く もうすぐ腰までとどくわ
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中島みゆき
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赤い花ゆれる 愛されてゆれる 愛されて頬そめて 恥じらっている 白い花ゆれる
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中島みゆき
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雨もあがったことだし おまえの家でも ふっと たずねて みたくなった
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中島みゆき
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悲しみは あなたを失くしたことじゃなく もう二度と だれも信じられなくなることよ どうせみんなひとりぽっち
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中島みゆき
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時は全てを連れてゆくものらしい なのにどうして寂しさを置き忘れてゆくの いくつになれば人懐かしさを うまく捨てられるようになるの 難しいこと望んじゃいない
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中島みゆき
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女に生まれて 喜んでくれたのは 菓子屋とドレス屋と 女衒と女たらし 嵐あけの如月
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中島みゆき
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あんたには もう 逢えないと思ったから あたしはすっかり やけを起こして
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中島みゆき
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おまえが いなくなった後も 春は くり返してる 花はおまえが
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中島みゆき
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初めて出会ったとき 不思議な気がした 鏡よりもっと似てる人を みつけた気がした 離れず暮らすことが
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中島みゆき
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拾ってきたラジカセだけが たったひとつの窓だった 教科書よりずっとはるかに 真実に聴こえたラヴソング 手当たりしだいムカついてた
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中島みゆき
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傾斜10度の坂道を 腰の曲がった老婆が 少しずつのぼってゆく 紫色の風呂敷包みは また少しまた少し
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中島みゆき
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悲しい気持ちを 抱きしめて 悲しみ知らないふりをする 笑っているのは 泣き顔を
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中島みゆき
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雪 気がつけばいつしか なぜ こんな夜に降るの いま
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中島みゆき
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時は流れゆき 想い出の船は港をはなれ 通りすぎてゆく人達も 今はやさしく見える そんなある日
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中島みゆき
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帰れない者たちが 月を見る十三夜 「帰る気もないのね」と 手紙読む十三夜 冷たい肌です
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中島みゆき
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ニューヨークは粉雪の中らしい 成田からの便はまだまにあうだろうか 片っぱしから友達に借りまくれば けっして行けない場所でもないだろうニューヨークぐらい なのに永遠の嘘を聞きたくて
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中島みゆき
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強がりはよせヨと笑ってよ 移り気な性質よと 答えたら それならば唇かみしめて なぜ目をそらすかと
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中島みゆき
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涙の国から吹く風は ひとつ覚えのサヨナラを 繰り返す おもいで河には 砂の船
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中島みゆき
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遙かな山から吹きつける風に ひれ伏しながら けして折れはせぬ 押し寄せる雲から打ちやまぬ雨に ひれ伏しながら
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中島みゆき
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クレンジングクリームひと塗り いやな女現われる クレンジングクリームひと塗り ずるい女現われる クレンジングクリームひと塗り
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中島みゆき
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望みは何かと訊かれたら 君がこの星に居てくれることだ 力は何かと訊かれたら 君を想えば立ち直れることだ 僕は走っているだろう
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中島みゆき
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声もなき 小さき者たちは 見開いた瞳も乾いて 力なき 小さき者たちは
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中島みゆき
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あてもなく自分を休みたい日がある 弱音を少しだけ解き放ちたい日がある 強がりを続けてどこまでも走るだろう けれどふと黙りこむ時もあるのだろう たとえばこんな満天の星の夜
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中島みゆき
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昔の女を だれかと噂するのなら 辺りの景色に気をつけてからするものよ まさかすぐ後ろの ウィンドウのかげで
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中島みゆき
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I Love You, 答えてくれ I
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中島みゆき
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窓から見おろす 真冬の海が 愛は終わりと教えてくれる 壊れたての 波のしぶきが
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中島みゆき
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肩に降る雨の冷たさも気づかぬまま歩き続けてた 肩に降る雨の冷たさにまだ生きてた自分を見つけた あの人なしでは1秒でも生きてはゆけないと思ってた あの人がくれた冷たさは薬の白さよりなお寒い
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中島みゆき
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淋しいなんて 口に 出したら 誰もみんな うとましくて
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中島みゆき
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好きな未来を あなたの手で選びだして ひとつだけ当たり あなたの手の中に ほら
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中島みゆき
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降りしきる雨は霞み 地平は空まで 旅人一人歩いてゆく 星をたずねて どこにでも住む鳩のように
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中島みゆき
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はじめてあなたを見かけた時に 誰よりもなつかしい気がしました 遠い昔から知ってたような とてもなつかしい人に思えて 気のせいでしょうとそれきり忙しく
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中島みゆき
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あしたバーボンハウスで幻と待ち合わせ ひどい雨ですねひとつどうですかどこかで会いましたね 古いバーボンハウスで幻を待ちぼうけ 遅いねもう1杯まだかねもう1杯 斯くして店は繁盛る
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中島みゆき
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街頭インタヴューに答えて 私やさしい人が好きよと やさしくなれない女たちは答える 話しかけた若い司会者は またかとどこかで思いながら
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中島みゆき
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あたしは とても おつむが軽い あんたは とても
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中島みゆき
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広場の鐘が 四時を告げたら あなたの汽車が駅を出る 私 行かないわ
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中島みゆき
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あなたが海を見ているうちに 私 少しずつ遠くへゆくわ 風が冷たくならないうちに 私
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中島みゆき
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私たちが暮らした あの窓からは見えなかった 星の渦が 騒いでいます 浴びるような星の中
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中島みゆき
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お陽さまと同じ空の真ん中に 丸い渦を描いて鳥が舞う あれはオジロワシ 遠くを見る鳥 近くでは見えないものを見る
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中島みゆき
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けがれなき者よ この海に迷い込むな 幼き者よ この海に憧れるな あてのない明日と
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中島みゆき
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みんなひとりぽっち海の底にいるみたい だからだれかどうぞ上手な嘘をついて いつも僕が側にいると夢のように囁いて それで私たぶん少しだけ眠れる
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中島みゆき
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風にとけてったおまえが残していったものといえば おそらく誰も着そうにもない 安い生地のドレスが鞄にひとつと みんなたぶん一晩で忘れたいと思うような悪い噂
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中島みゆき
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泣きたい夜に一人でいるとなおさらに泣けてくる 泣きたい夜に一人はいけない誰かのそばにおいで 一人で泣くとなんだか自分だけいけなく見えすぎる 冗談じゃないわ世の中誰も皆同じくらい悪い
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中島みゆき
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窓打つ木枯しみぞれがまじる カタリとデジタル時計が変わる もしやあんたが帰って来たのかと ベッドをおりたら出るくしゃみ
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中島みゆき
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山をくだる流れにのせて まだ見ぬ景色あこがれ焦がれ 転がりだす石は16才 流れはおもい次第
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中島みゆき
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沢山の親切と心配をありがとう 沢山の気づかいと人生をありがとう どれもこれもあなたには 出来ない無理をさせたのね そんなにいつの間にボロボロになってたの
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中島みゆき
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北の天から 南の天へ 乾の天から 巽の天へ 西の天から
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中島みゆき
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どこにいても あなたが急に通りかかる偶然を 胸のどこかで 気にかけているの あなたがまさか
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中島みゆき
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女なんてものに 本当の心はないと そんなふうに言うようになった あなたが哀しい 女なんてものは
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中島みゆき
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肩にまつわる 夏の終わりの 風の中 まつりばやしが 今年も近づいてくる
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中島みゆき
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信じられない頃に あなたが やって来たの 何も悪くは ないの
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中島みゆき
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こんな言葉を 今どきわかる人がいるかしら 言葉は変わる 暮らしは変わる 今では
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中島みゆき
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1. どうせひと夜の花よ あてにしないでおくれ 風が変われば行方も変わる それは私のせいじゃない
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中島みゆき
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あなたの瞳の中で 私は誰 あなたの中で 私は誰 知人・友人・愛人・家人
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中島みゆき
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その日もおいらはアルバイトでこき使われてくたばってた 路地裏では遠慮なしに猫がさかっていた 表通りのキャバレーからぼられた客がころがり出す 踏みたおしてただで済むと思うなとしゃがれ声 逃げこんできたのはおいらの1DK
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中島みゆき
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笑えよ ふりかえる男を 笑えよ 淋しがる女を 僕たちは
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中島みゆき
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夢でもいいから 嘘でもいいから どうぞふりむいて どうぞ気がついて あの人におくる愛に比べたら
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中島みゆき
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愛した人の数だけ 愛される人はいない 落ち葉の積もる窓辺はいつも 同じ場所と限るもの あなたがとうに昔を忘れたと思っていた
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中島みゆき
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ふられふられて 溜息つけば 町は夕暮れ 人波模様 子守唄など
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中島みゆき
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グラスの中に自分の背中がふいに見える夜は あわせ鏡を両手で砕く 夢が血を流す なりたい夢となれる夢とが本当はちがうことくらい わかってるから鏡みるとき芝居してるのよ
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中島みゆき
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まさかあなたが恋の身代わりを あたしに紹介してくれるために あとでおまえの部屋をたずねると 耳うちしたとは思わなかったから
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中島みゆき
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世の中はいつも 変わって いるから 頑固者だけが 悲しい思いをする
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中島みゆき
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妬いてる訳じゃ ないけれども 今夜は 眠れない 誰かあたしを
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中島みゆき
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アゼルバイジャンの夕暮れは 女満別の夕暮れと変わらない 歩いているうちにいつのまにか 紛れ込んで続いてゆきそうだ 銃で砕かれた建物や
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中島みゆき
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なつかしい野原で遊んでる夢を見ました 何がそんなにおかしいのか 笑っていました 風の吹く野原で 髪が舞い上がっても
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中島みゆき
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離婚の数では日本一だってさ 大きな声じゃ言えないけどね しかも女から口火を切ってひとりぽっちの道を選ぶよ 北の国の女は耐えないからね 我慢強いのはむしろ南の女さ
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中島みゆき
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黄砂に吹かれて聴こえる歌は 忘れたくて忘れた 失くしたくて失くした つらい恋の歌 眠りを破って聴こえる歌は
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中島みゆき
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空を飛ぼうなんて 悲しい話を いつまで考えているのさ あの人が突然 戻ったらなんて
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中島みゆき
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なにもあの人だけが世界じゅうで一番 やさしい人だと限るわけじゃあるまいし たとえばとなりの町ならばとなりなりに やさしい男はいくらでもいるもんさ
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中島みゆき
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やけっぱち騒ぎは のどがかれるよね 心の中では どしゃ降りみたい 眠っても眠っても
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中島みゆき
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手を貸して あなた 今夜眠れないの 笑えないの 歩けないの
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中島みゆき
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海鳴りが寂しがる夜は 古い時計が泣いてなだめる 遠く過ぎて行った者たちの 声を真似して 呼んでみせる
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中島みゆき
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ねえ ミルク またふられたわ 忙しそうね そのまま聞いて
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中島みゆき
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化粧なんて どうでもいいと 思ってきたけれど せめて今夜だけでも きれいになりたい
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中島みゆき
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屋根打つ雨よりも 胸打つあの歌は 二度とは戻らない 宙の流れ 何ひとつ変わらず人々は呼び合い
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中島みゆき
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打ちのめされたら 打ちひしがれたら 値打ちはそこ止まりだろうか 踏み倒されたら 踏みにじられたら
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中島みゆき
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傷つきやすいということが 言い訳になってハリネズミ 傷つきやすいということが 逃げ道になってハリネズミ 傷つきやすいということが
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中島みゆき
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瞬きひとつの あいだの一生 僕たちはみんな一瞬の星 瞬きもせずに 息をすることさえ
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中島みゆき
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どんな立場の人であろうと いつかはこの世におさらばをする たしかに順序にルールはあるけど ルールには必ず反則もある 街は回ってゆく
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中島みゆき
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まだ眠っている町を抜け出して駈け出すスニーカー おだやかでなけりゃ残れない時代少し抜け出して まだ眠っている町を抜け出して駈け出すスニーカー おだやかでなけりゃ残れない時代少し抜け出して
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中島みゆき
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追いつけないスピードで走り去るワゴンの窓に 憧れもチャンスも載っていたような気がした あれ以来眠れない 何かに急かされて 走らずにいられない
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中島みゆき
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暗闇に紛れて会いにゆきたいのに なのになのによりによって満月 足跡を隠してくれると頼ってた 強い雨もとうにあがった 通りがかる町の人が私を叱ってゆく
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中島みゆき
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女がひとりきりで 踊ってると不自然 そんな言葉 もう聞かないわ 今夜から利口になるの
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中島みゆき
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誰か 僕を呼ぶ声がする 深い夜の 海の底から 目を
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中島みゆき
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僕は乱世に生まれ 乱世に暮らす ずっと前からそうだった 僕は乱世に生まれ 乱世に育つ
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中島みゆき
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1. 忘れてきたもの何かある 捨て去ってきたもの何かある どれも都合良く消え去りはしない どれも都合良く呼び戻せるはずもなくて
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中島みゆき
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「強くなれ 泣かないで」 「強くなれ 負けないで」 「大人になれ
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中島みゆき
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あらん限りの大声を張りあげて 赤ん坊の私はわめいていた 大きな声を張りあげることで 大人のあいだに入れると思った 大人の人たちの声よりも
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中島みゆき
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まちがいだけを 数えていても 人の心を なぞれはしない 教えておくれ
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中島みゆき
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みつめあうことだけが大切なことじゃないと あなたは首すじから私の腕をほどく むさぼり合った季節は過ぎて 信じ合える時が来たんだと あなただけが大人になったように私を諭す
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中島みゆき
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こわれかけたラジカセ あなたが捨てたガラクタ かわいそうで拾って 直せないまま ひと夏
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中島みゆき
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コーポラスなんて名前をつけたら 本物のコーポラスが裸足で逃げそうな シーサイド・コーポラス 小ねずみ駆け抜ける 港はいつも魚の脂の匂い
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中島みゆき
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あぶな坂を越えたところに あたしは 住んでいる 坂を越えてくる人たちは みんな
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中島みゆき
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あの人が 言うの お前が ダメになる なんで
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中島みゆき
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強い風はいつも ボクらの上に ひとつの渦巻きを 残してゆくのか 強い風はいつも
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中島みゆき
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高い空 腕を伸ばして どこまでも咲こうとした めぐりあわせの儚さに まだ気づきもせず
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中島みゆき
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あがいて もがいて 1日がゆく わめいて ほざいて
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中島みゆき
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どこへゆく どこへゆく 紅い河 ただ流れゆく流れゆく時のままに 浮かべた舟は
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中島みゆき
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それは星の中を歩き回って帰りついた夜でなくてはならない けっして雨がコートの中にまで降っていたりしてはならない それは なんにもないなんにもない部屋の ドアを開ける夜でなくてはならない
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中島みゆき
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短パンを穿いた付け焼刃レディたちが 腕を組んでチンピラにぶらさがって歩く ここは別荘地 盛り場じゃないのよと レースのカーテンの陰
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中島みゆき
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何処からきたのってあたしが訊いたら 馴れたふりして答えてね 昨日住んでた場所なんて訊いてないわ 今夜の気分で答えてね 泣きだしそうなあんたのためには
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中島みゆき
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煙草をください あの人に見せたいから 煙草をください わざとすってみせるから みつめてください
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中島みゆき
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僕は青い鳥 今夜もだれか捕まえに来るよ 銀の籠を持ち 僕は青い鳥 だれかの窓辺に歌うよ
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中島みゆき
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もう うらみごとなら 言うのはやめましょう あの日 出会った
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中島みゆき
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何から何まで 昨日を 忘れてみても 胸の中に残る おまえの熱い声
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中島みゆき
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わるいけどそこで 眠ってるひとを 起こしてほしいの 急いでるの 話があるの
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中島みゆき
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ふるさとへ向かう最終に 乗れる人は急ぎなさいと やさしい やさしい声の駅長が 街なかに叫ぶ
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中島みゆき
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海よ おまえが 泣いてる夜は 遠い 故郷の
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中島みゆき
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こうして いつも水の時計はまわる 水に流すつもりでまわり 水にさからう時間をさがす 涙は折れた水の針
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中島みゆき
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1. 次の次の北風が吹けば 次の峰を越えてゆける ひとつひとつ北風を待って 羽ばたきをやめない
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中島みゆき
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見たこともない空の色 見たこともない海の色 見たこともない野を越えて 見たこともない人に会う 急いで道をゆく人もあり
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中島みゆき
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涙なしでは語れぬ日々も あなたの名を呟けば 救われる気がした 涙なしでは語れぬ日々も あなたの名を呟けば
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中島みゆき
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男には男の ふるさとが あるという 女には女の ふるさとが
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中島みゆき
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いつかひとりになった時に この歌を思い出しなさい どんななぐさめも追いつかない ひとりの時に歌いなさい おまえより多くあきらめた人の
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中島みゆき
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イヤリングを外して 綺麗じゃなくなっても まだ私のことを 見失ってしまわないでね フリルのシャツを脱いで
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中島みゆき
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海からかぞえて三番目の倉庫では NOを言わない女に逢える くずれかかった瀞箱の陰には 夜の数だけ天国が見える 白鳥たちの歌が聴こえて来る
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中島みゆき
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家を出てきてくれないかと あなたは いうけれど 私 できればあなたのことを
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中島みゆき
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ふり返れ 歩きだせ 悔やむだけでは変わらない 許せよと すまないと
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中島みゆき
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誰にも頼らずに強く歌うことに憧れ なさけないほど何ひとつ叶わぬ自分を知る 誰にも甘えずに歌う潔さに憧れ 境界線の重なりが痛い街でうずくまる 夏だったよね
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中島みゆき
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モデルはどんなつもりに写ろうかと あれこれ考えてやって来た それなりに モデルはどんなつもりに写ったかと 期待を籠めて出来上がりを覗き込む
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中島みゆき
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夜起きてる奴に ろくな奴はいないと 言われなかったか 子供だった頃に 日暮れどきにねぐらへ帰ってゆかない獣は
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中島みゆき
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だれかあなたを待たせてる人がおありですか さっきから見るともなく見ている私を悪く思わないで下さい そこから何が見えますかタバコの煙越し 窓の彼方 マスターはあい変らず何も話さない
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中島みゆき
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バスがとまった気配に気づき そっとまぶたをあけてみると ここは山頂のサービスエリア 次の町まであと何百キロ 埃まみれの長距離トラックが鼻先ならべる闇の中
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中島みゆき
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メッセージを お願いします 今 出てゆくあの船に
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中島みゆき
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あと幾日生きられるか 生命線に尋ねてみても 昨日死んだ若い人の掌は長生き示してた 明日が見えなくて良かったわ だからあなた信じられたもの
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中島みゆき
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やさしい名前を つけたこは 愛されやすいと 言うけれど 私を愛してもらうには
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中島みゆき
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あなたの彼女が描いた絵の 載った本をみつけた やわらかなパステルの色は そのままにあなたの好みの色
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中島みゆき
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誰のせいでもない雨が降っている しかたのない雨が降っている 黒い枝の先ぽつりぽつり血のように りんごが自分の重さで落ちてゆく 誰のせいでもない夜が濡れている
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中島みゆき
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あなたが留守と わかっていたから 嘘でつきとめた電話をかける だれかが出たら それであきらめる
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中島みゆき
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笑わせるじゃないか あたしときたら あの人がそれとなく うるさがっているのに 笑わせるじゃないか
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中島みゆき
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空を覆う者は誰だ 風を投げる者は誰だ 明日を閉ざす者は誰だ 気がついている
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中島みゆき
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見知らぬ人の笑顔も 見知らぬ人の暮らしも 失われても泣かないだろう 見知らぬ人のことならば ままにならない日々の怒りを
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中島みゆき
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広い空の中には 罪もけがれもある 広い空の中には 何もないわけじゃない 広い空の上から
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中島みゆき
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なぜ競わなければいられないのでしょう 男と女は敵じゃないわ なぜ夢中になることは弱みになるのでしょう 私あなたの敵じゃないわ 従えてもひれ伏させても
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中島みゆき
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いちばん最後に 見た夢だけを 人は覚えているのだろう 幼い日に見た夢を 思い出してみないか
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中島みゆき
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工事ランプの凍る路地をたどって 探しあぐねた たむろできる場所を 昨夜騒いだ店は客を忘れて 一見相手の洒落た挨拶を配り
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中島みゆき
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スパンコールと羽根飾りをつけて 今夜もあたしの出番が来る ありえないような お伽の駅から 今夜も
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中島みゆき
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噂は案外当たってるかもしれない 女の六感は当たってるかもしれない おひとよしの男だけがあたしに抱き盗られている 子供の瞳が怯えている 子犬のしっぽが見抜いている
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中島みゆき
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閉ざしておいた筈の窓をすり抜け 子守歌が流れてる 裸足のままで蒼い窓辺に立てば 折れそうな三日月 だれが歌っているのだれが叫んでいるの
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中島みゆき
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あたしたち多分 大丈夫よね フォークにスパゲティを巻きつけながら彼女は訊く 大丈夫じゃない訳って何さ ナイフに急に力を入れて彼はことばを切る
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中島みゆき
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一匹も すくえなかったね ほんとうに要領が悪いんだから 浮いてきたところ すくわなきゃ
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中島みゆき
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やさしそうな表情は 女たちの流行 崩れそうな強がりは 男たちの流行 本当のことは言えない
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中島みゆき
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船を出すのなら九月 誰も見ていない星の九月 人を捨てるなら九月 人は皆 冬の仕度で夢中だ
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中島みゆき
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怜子 いい女になったね 惚れられると 女は 本当に変わるんだね
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中島みゆき
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夜風の中から お前の声が おいらの部屋まで 飛んでくる 忘れてしまった
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中島みゆき
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霧の溶けるように波が寄せている それを描く言葉を二人、探している 事実、心に映ってるのは 海なんかでも霧なんかでもないのにさ 伝われ
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中島みゆき
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忘れないと誓ったあの日の夏は遠く 寄せて返す波にもあの日の風はいない ああ二人で点した あの部屋のキャンドルは
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中島みゆき
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悲しみに うちひしがれて 今夜 悲しみに 身をふるわせる
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中島みゆき
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世界じゅうがだれもかも偉い奴に思えてきて まるで自分ひとりだけがいらないような気がする時 突然おまえから電話がくる 突然おまえから電話がくる あのぅ、そばでも食わないかあ、ってね
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中島みゆき
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風は北向き 心の中じゃ 朝も夜中も いつだって吹雪 だけど
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中島みゆき
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黙っているのは 卑怯なことだと おしゃべり男の 声がする 命があるなら
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中島みゆき
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思い出してごらん 五才の頃を 涙流していた 五才の頃を 嘆く訳といえば
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中島みゆき
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ランナーズ・ハイに違いないわ 歌ったら停まらない ランナーズ・ハイに違いないわ 歌ったら停まらない あなたの親戚の人が何ンて言ってるか
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中島みゆき
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私には何が有る 他と比べずに何が有る 私には何が無い 他と比べずに何が無い アジアの国に生まれ来て
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中島みゆき
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崩れゆく砂を素手で塞きとめるような 長い1日の後 語るあてもなく 風よ味方になってよ 心折れる夜は
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中島みゆき
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SWEET POISON, SWEET POISON, 夢を見せてあげる
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中島みゆき
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下町では彼女はとびっきりの上玉 しみったれた奴らなんかまっぴらの上玉 山の手ではあいつは見くだされた皮肉屋 気取り屋たちのゲームからこぼれた皮肉屋 似合いと意外は紙一重のめぐり会い
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中島みゆき
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私たちは春の中で 淋しさに苛立っていた 通りすぎる春の中で 遅れることに怯えていた もしも1人だったならば
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中島みゆき
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眠らないで眠らないで ずっとずっとずっと このままふたりいつまでも歩きましょう 眠りの国のゴンドラはひとり乗り 出会ったことも
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中島みゆき
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日に日に強まる吹雪は なお強まるかもしれない 日に日に深まる暗闇 なお深まるかもしれない 日に日に打ち寄せる波が
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中島みゆき
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僕たちは熱病だった ありもしない夢を見ていた 大人だったり子供だったり男だったり女になったり 僕たちは熱病だった 曲がりくねった道を見ていた
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中島みゆき
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あきらめました あなたのことは もう 電話も かけない
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中島みゆき
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今年は友だちと一緒に 海へ行く約束だから おまえも好きなところへ 友だちと行きなよって 嘘、ついてる目つきぐらいわかるけど
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中島みゆき
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十四や十五の 娘でもあるまいに くり返す嘘が 何故みぬけないの 約束はいつも
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中島みゆき
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誰も気にしないで 泣いてなんか いるのじゃないわ 悲しそうに見えるのは 町に流れる
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中島みゆき
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夜明け間際の 吉野屋では 化粧の はげかけた シティ・ガールと
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中島みゆき
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何ンにも 言わないで この手を握ってよ 声にならない歌声が 伝わってゆくでしょう
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中島みゆき
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あなた恋していないでしょ わざと恋していないでしょ 理屈に適うことばかり 他人事みたいに話すもの あなた恋していないでしょ
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中島みゆき
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初めて渡ったときは気分が悪くなり しばらく道の隅で休んでいました それから何年も そこを渡るたびに 気持ちを使い果たす程に疲れました
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中島みゆき
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つらいことをつらいと言わず イヤなことをイヤとは言わず 呑み込んで隠して押さえ込んで 黙って泣く人へ ええかげんにせえよ
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中島みゆき
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海に絵を描く 絵具は涙 海が絵を呑む 記憶は逃げる 忘れたものは
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中島みゆき
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遠い国の客には笑われるけれど 押し合わなけりゃ街は 電車にも乗れない まるで人のすべてが敵というように 肩を張り肘を張り
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